ピルケースもいろいろあります

毎日お薬を飲まないといけない病気の患者さんからよく相談を受けるのが、「ついつい薬を飲み忘れてしまう」ということ。
風邪などで一時的に薬を飲まないといけない患者さんの場合、症状がありますから、薬を飲み忘れることはそうそうありません。

ところが、慢性疾患での服薬というのは、それを飲んだことで目に見えて何かが変わるわけでなく、症状が安定していると気にならない程度で生活できるというケースも結構多いので、ついつい日常の忙しさで薬を飲み忘れてしまうということが起きるのです。

こういった事態を防ぐためには、薬を飲み忘れないようにする工夫が必要です。
その代表的な方法が、ピルケースを利用することではないでしょうか。

ピルケースというのは、薬を1回ぶんずつに分けてセットしておくことができる小さなケースのこと。
多くの場合は、「朝」「昼」「夕」「寝る前」の4つに分れている長細いケースが1日分になっています。

また、1日分を1つの仕切りにして、それを1週間分のセットにしたタイプもあります。
こちらは縦長や四角いタイプの他に、1週間が円形に並んだタイプもありますよ。
このタイプの場合には、朝用、昼用・・・とそれぞれ用意する必要があるでしょう。

どちらのタイプを使用するかは、飲んでいる薬の数や服用回数によって変わるでしょう。
飲まなければならない薬の量が多く、かつ毎食後に飲まないといけない場合には、1日を4つに分けたタイプを1週間分用意するのが便利です。

最近は1週間分がカレンダーのようにつながっていて、必要なものだけ取り外して持ち歩けるタイプのピルケースもありますよ。
さらに、そこにタイマーが付いたタイプまであるんです。
タイマーは1日4回までセットできるようになっていて、服薬時間をセットしておけば飲み忘れることがないということになります。

また、よりおしゃれに薬を持ち歩きたいという場合には、カラフルな色のついたピルケースや自分でデコレーションできるケース、さらに緊急時に服用する薬に関してはおしゃれなチタン製の小さなケースに入れてペンダントのように首からぶら下げて持ち歩くことのできるタイプもあるんです。
また、キャラクターの付いたものなどもあるので、好みのものを探してみましょう。

お気に入りのピルケースをもつようになれば、薬の飲み忘れも減っていくかもしれませんね。