年末年始の薬を忘れずに

今年も残りわずかになりました。
冬は体調を崩しがちな季節なので、普段以上に健康管理をきちんとしてくださいね。

さて、年末年始の服薬管理で注意したいことというのは意外と多いということをご存じでしょうか。
年末年始の服薬でまず気を付けたいことは、「薬のもらい忘れ」です。

年末年始は病院の外来診療というのはお休みになりますから、その前にしっかりと薬をもらっておくことが必要となります。
そして、年末の病院というのは、みんなが同じように年末年始のぶんの必要な薬をもらうために病院に集まりますから、とても混雑します。

つまり、普段と同じ感覚で病院へ行こうとしても、待ち時間が長くて予定が狂ってしまうという可能性もあるので、注意が必要なのです。
また、年末最後の日など、時間的に余裕のない時期に予約を入れてしまい、万が一急な用事や体調不良などでその日に病院へ行くことができなかった場合、年末年始の薬を受け取ることができなくなってしまいます。
そのため、年末の病院の予約は少し余裕をもってしておくことが賢明といえるのではないでしょうか。

薬を忘れずにもらっておくことに加えて年末年始に気を付けなければならないことは、薬の飲み忘れです。
年末年始というのは、クリスマスや忘年会、あるいは新年会や正月の集まりなど、普段とは違った場面で食事をすることが多くなります。

そして、そのような状況ではいつもなら食後の習慣となっているくすりを飲み忘れてしまう可能性がとても大きいのです。
宴会の席でカバンから薬を取り出して飲む・・・というのは少々抵抗のある行動ですから、多くの人は家に帰ってから薬を飲もう・・・と考えるはずです。
しかし、お酒も入って楽しく騒いでいい気分で家に帰れば、そのようなことはすっかり忘れて薬を飲まずに寝てしまうというのはよくあること。

これが積み重なれば、病気の治療にも支障がでますから、年末年始はいつも以上に薬の飲み忘れに気を付ける必要があるのです。
こういったことへの対策としては、宴会へ出かける前に、あらかじめ家のリビングのテーブルなど、目立つ場所でなおかつ帰宅して必ず目にする場所に薬を出しておくという方法があります。
また、ペットボトルの水を持ち歩き、タイミングをみて飲んでしまうという方法もありますね。
なお、薬によってはお酒と一緒に体に入れることができないものもありますので、心配な場合には担当医や薬剤師に事前に相談してください。